Search
Ikuya Takahashi
Aug 9, 20203 min read
『南洋通信』📚by 中島敦
中島敦『南洋通信』 中島敦は『山月記』で有名である。先日授業で『名人伝』を扱い、中島の人生に興味を持った。中国古典への造詣が深く、横浜の女学校で国語の先生をしていたことや、33歳という若さで夭折したこと以外、詳しくは知らなかった。彼の人生、また20足らずでは...
28
Ikuya Takahashi
Jul 31, 20203 min read
『一人称単数』📚by 村上春樹
村上春樹6年ぶりの短編を読了。やっぱり村上春樹は職人で、読ませると思った。一気呵成に読み終えた。今までほとんど全作品を読んできたが、正直ここ最近は昔ほどの熱心さを持って読めなくなったということは否めない。その理由はいくつかあるが、今回の短編を読んで、やは...
73
Ikuya Takahashi
Jul 31, 20204 min read
知の巨人の一冊。『知の旅は終わらない』📚by 立花隆
『知の旅は終わらない』 立花隆 圧倒的な筆力、恐竜的な取材力、そして膨大な知識量。立花隆が日本を代表する知識人であることに異を唱える人はそういないであろう。ノンフィクションの面白さ、文系理系問わずのバランスの取れた教養の肝要さ、科学では解明できない人知を超えた...
113
Ikuya Takahashi
Jul 23, 20202 min read
真実を追い求める人、必読の一冊。“The Death of Truth” 📚by Michiko Kakutani
“The Death of Truth” by Michiko Kakutani I picked up this book at a bookstore #BrooklineBooksmith in Boston last year. Michiko Kakutani...
34
Ikuya Takahashi
Jul 23, 20203 min read
明治時代に渡仏を成し遂げた作家の心情に触れる一冊。『ふらんす物語』📚by 永井荷風
『ふらんす物語』永井荷風 次回の授業では永井荷風を取り上げるため、代表作の1つである『ふらんす物語』を読んでいる。永井荷風については、今まで全く知らないできた。これをいい機会と捉え、少し調べ始めると、彼の人生が波乱万丈で規格外であることはさることなが...
43
Ikuya Takahashi
Jul 17, 20203 min read
日本の伝統美に触れることができるお薦めの一冊。『花ざかりの森・憂国』📚by 三島由紀夫
『花ざかりの森・憂国』 三島由紀夫 来週の授業では、三島由紀夫の『女方』を扱う。日、英で再読した。1957年初出、三島由紀夫32歳である。英訳はドナルド・キーン。まず、なんと言っても三島由紀夫の文体に惹かれる。短編ということもあり、読みやすく、3人の登場人物の...
124
Ikuya Takahashi
Jul 17, 20202 min read
親子について考える一冊。『街場の親子論』📚by 内田樹、内田るん
『街場の親子論』内田樹、内田るん 思想家、武道家の内田樹とその愛娘、詩人内田るんとの往復書簡集というなかなか変わった一冊。書店に行ったら平積みになっており、思わず購入。内田るんさんとは年もほぼ同じで、彼女の考えにも興味があった。...
9
Ikuya Takahashi
Jul 6, 20203 min read
夫婦とは何かを考えさせられる一冊。『異類婚姻譚』📚by 本谷有希子
『異類婚姻譚』本谷有希子 この小説では、夫婦の離婚話がデフォルメして展開される。また、姥捨山を思わせるような長年飼った猫を山に捨ててくる場面も登場する。夫婦とは何か、家族とは何かを考えさせる物語で、克明な表情の描写も素晴らしいし、感情の揺れを見事に捉えている。一気に最後まで...
45
Ikuya Takahashi
Jul 2, 20203 min read
ナポリに提げていきたい一冊。『須賀敦子全集第1巻』📚by 須賀敦子
『須賀敦子全集第1巻』須賀敦子 須賀敦子の文章は知的で、読む度にじわっと心温かくなる。「『大聖堂まで』を読んだら、震えるよ」と先輩から薦められて読み始めたのがきっかけだ。この全集には須賀敦子の魅力が全て詰まっている。どのエッセイも印象深いが、ここでは「ナ...
80